日本で一番多い誕生日と聞いて、学年の境目である「4月2日」が思い浮かぶ人が多いと思います。
しかし、「昔の風習で1月1日が多い」「3月と10月生まれが多いイメージ」「クリスマスに妊娠する人が多いから9月が多い」と様々な意見がありますが、はたして一番多い日はいつなのでしょうか?
そこで今回は、近年の出生日の統計から日本で一番多い誕生日を調査しました。また、調査してみると意外な日もランクインしているので、ぜひ参考にしてみてください。
平成の誕生日の傾向
「ハク学の壁」という番組で、2017年9月時点の厚生労働省の人口動態統計から誕生日が多いランキングが紹介されました。
『1981~2015年』誕生日ランキング | |||
順位 | 年月 | 順位 | 年月 |
1位 | 4月2日 | 5位 | 9月18日 |
2位 | 9月25日 | ︙ | ︙ |
3位 | 12月25日 | 365位 | 1月1日 |
4位 | 9月16日 | 366位 | 2月29日 |
表を見ると、やはり学年の境目である4月2日の誕生日が多く、2位以下はクリスマスと9月の下旬に集中しています。
また、やはりうるう年限定の2月29日は最下位のレア誕生日で、元旦の1月1日は意外にも下から二番目です。
なぜ「4月2日」が多いのか
実は、生まれてから数日後に役場に提出する書類によって誕生日が決まるため、実際に生まれた日と生まれた後に役所に提出した記録とは違う場合があります。そのため、誕生日は「丁度この日に生まれた」のではなく数日前後に出生していることが多いです。
4月2日が誕生日の子は3月末や4月1日に生まれた子が多く、そのまま誕生日に記録されてしまうと「早生まれ」になってしまいます。学年が一つ上になることで、4月2日生まれの子と1年も日数の差が出てしまい、知能・運動能力に差が出てしまいます。
そのため、4月2日が誕生日の子は出生日の数日前の子も記録されていることから必然的に多くなります。
誕生日とクリスマス
12月25日が誕生日の子も同様の理由、および病院側の配慮でお正月休みに被らないように記録されることもあるようです。
また、トップ5に9月末が集中しているのもクリスマス・年末年始に関係しており、この時期に妊娠している方が多い傾向にあり、平均妊娠期間の約266日から計算すると、ちょうど9月20日が出生予定日になります。
ちなみに出産期間は十月十日(とつきとおか)とよく聞きますが、実際は「10ヶ月目の十日」を指しますので「9ヶ月+10日」を意味します。また、この言葉が使われていたのは一月を28日で数えていた時なので、今と昔とで解釈が異なります。
令和の誕生日の傾向
近年では名前がキラキラネームになっているように、時代の変化により、出生時期や誕生日の風習・傾向が変化していることが考えられます。そこで、今回は政府統計を参考に近年の出生数から見た誕生日・出生日の傾向を調査しました。
2019年 総出生数 865,239人 | 2018年 総出生数 918,400人 | 2017年 総出生数 946,146人 | ||||
順位\年別 | 年月 | 出生数 | 年月 | 出生数 | 年月 | 出生数 |
1位 | 9月18日 | 3,198 | 1月5日 | 3,487 | 9月20日 | 3,497 |
2位 | 12月24日 | 3,180 | 9月19日 | 3,347 | 5月2日 | 3,452 |
3位 | 9月20日 | 3,091 | 5月2日 | 3,316 | 8月8日 | 3,407 |
︙ | ︙ | ︙ | ︙ | ︙ | ︙ | ︙ |
364位 | 1月1日 | 1,528 | 12月23日 | 1,599 | 12月14日 | 1,693 |
最下位 | 3月31日 | 1,517 | 12月2日 | 1,586 | 1月1日 | 1,589 |
表を見ると、やはり9月20日前後がランクインしており、過去三年で平均約3200人とかなり集中しています。また、元日の1月1日は最下位付近を低迷しています。
以外にも5月2日の出生数が多く、厚生労働省の人口動態統計調べの「1981年~2015年誕生日ランキング」では、1位の4月2日の出生数は比較的少ないです。
各年の4月2日の出生数 | |
2019年 | 2,968人 |
2018年 | 2,850人 |
2017年 | 1,851人 |
出生日と役所の届
4月2日や12月25日のように、昔にも実際の出生日と記録の出生日をずらす風習がありました。そのため、昭和生まれの方は現在のランキングとは違う傾向にある可能性が高いです。
昭和天皇の誕生日にあやかって、4月末前後に生まれた人は29日として届け出する人が多かったそうです。
昔は1月1日に年を取る風習であり、出生日に対して厳格に考えられていないため1月1日として記録されていたそうです。
まとめ
以上の統計から、平成生まれは「4月2日」、2017年以降は「9月18日~20日」が多いことがわかりました!
やはり、ほとんどの方がイメージするように「4月2日」が誕生日の方が多く、また最近では9月末生まれも増えていることに驚きました。
今回は、「2017~19年」のデータを比べてみましたが、時代の変化により自分の子供の世代には今と違う結果が見れるかもしれませんね!
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